イメージ 1第233話

昨日ブログに松平健さんの話を書き込むと、一日も早く御園座へ出掛け「座頭市」が観たくなりました。

芸能生活35周年記念公演として取り上げた恩師・勝新太郎さんの代表作「座頭市」を松平健さんが、どのように受け継いだのか・・・・

又、東宝スタッフとして数々の文芸作品を手掛けて見えた脚本の堀越真さん・演出の水谷幹夫さん・演出補の北村文典さん等が、子母澤寛の原作に残る盲目の座頭『市』をどれだけ膨らませてくれるのか期待は膨らむばかりです。

共演者も特別出演の中村玉緒さん、友情出演の若村麻由美さん、舞台での活躍が目立つ山口馬木也さん、近藤洋介さん、園田裕久さん、鴈龍太郎さん、地元の西川鯉之丞さん等の看板役者を揃えた豪華布陣です。

作品のあらすじは、御影石の産地・常陸笠間藩(現・茨城県笠間市)の石切り場・門毛村の採掘利権を農民から奪い取ろうと藩家老・御用商人・ヤクザ親分の悪だくみが企てられる。
その門毛村には、軒先に捨てられていた盲目の乳飲み子を我が子として育ててくれた座頭市の母親が茶店を営んでいる。
15の歳に「江戸へ出て按摩の修行に励み検校に出世してみせる」と家を出てから長い年月、故郷の土地を踏めなかったのは夢破れ博徒稼業にも手を染めた後ろめたさだった。
だが年老いた母親の事を影からでも見てみたいと門毛村へ足を踏み入れた座頭市は、村を二分する利権の争いに心ならずも巻き込まれて行く。

座頭市(松平健)・母親(中村玉緒)・謎の女壷振り(若村麻由美)・平手造酒の様な用心棒(山口馬木也)の心情が、堀越脚本は実に丁寧に描いている。

水谷・北村演出も平板なヤクザ物にせず、装置照明も含め斬新にテンポ良く物語を進め客を引き込んでいます。

松平健さんの座頭市は、健さんらしく真面目な品の良い二枚目を取り入れた仕上がりでした。

ただ・・・やはり正月公演・・・・もう少し作品に明るい素材を求められなかったのか・・・・・