イメージ 1第496話

昨日のブログに「劇場運営には、努力で補えない勝負運・運気を呼び込むことも大事」と書きましたが、特に商売繁盛のお稲荷さんは全国の劇場どこでも立派な赤鳥居と社殿を建て、大切にお祀りしています。

4月に再建開場した新しい歌舞伎座でも正面玄関の脇に大きな社殿が造られました。

御園座は昭和38年の再建を期に、それまで楽屋口の近くにあった稲荷社を8階建のビル屋上に移し新社殿を造営。 当時のオフィスビル屋上には大小様々の社(やしろ)が有りましたが、御園座の社は高さ3メートル超の赤い大鳥居に商売繁盛の御園稲荷社と火防(ひぶせ)の白龍社をお祀りした立派なものでした。 (白龍社は平成11年二度目の改修時に全国的に知られた秋葉社となっている)

また楽屋の頭取部屋には楽屋稲荷社を祀り、役者さんをはじめ舞台関係者が、日々舞台への安全祈願をなされています。

御園座では、写真のように毎年春の初午祭(はつうまさい)を劇場舞台に大きな祭壇を飾り、多くの供え物をならべ、劇場関係者・劇団関係者・町内の方々も参加して厳粛かつ盛大に執り行われている。

初午祭は、当初 豊作を祈る農村祭礼だったようですが、室町時代を過ぎ商業が栄えるようになった頃から、商売繁盛・産業興隆を祈る商家、また今では芸能上達を願う芸能人からも深く信仰され、全国各地で毎年祭事として行なわれています。

御園座には御園稲荷大神、歌舞伎座には歌舞伎座稲荷大明神、新橋演舞場には演舞場稲荷大明神、明治座にも明治座稲荷大明神・・・・・

「劇場の神様」が守っています。