第545話
再建される新・御園座の客席数が、建設事業評価書の中に 1350席と明記されていました。 花道設置に80席は使用するとすれば歌舞伎上演時は 1270席の中規模劇場となるようです。
御園座は、昭和38年御園座会館の開場時は 1819席、平成7年劇場改修により 1659席となっていましたが、今回は高層マンションと一体型建築となるため劇場設計は大きな制約を受けたと思われます。
それでも名古屋を代表する老舗劇場の名前が、現在の場所に再建される新劇場に受け継がれることは喜ばしい。 一時は「御園座が名古屋近郊の町へ移転再建か?」と耳を疑うようなニュースも流れたが、大都市での劇場経営に行き詰っている興行界、地方都市では結果は見えているはず・・・・
「演劇の殿堂」と慕われた御園座を無くすわけにはいかないと藁にもすがる思いが経営陣にもあったのでしょう。 しかし劇場再建には地元財界からの支援が得られなければ、移転も再建も話は進みません。
再建旗振り役が現れない現状をみかねて動かれたのは三菱東京UFJ銀行の小笠原剛副頭取でした。
御園座再建への歩みが始まります。 ここから先の話は、6月11日の中日新聞に連載された 時流の先へ「東海銀行の再編劇<12>東海さんDNA継ぐ」に掲載されています。