第３４話

九州　福岡へ歌舞伎もミュージカルも出来る劇場を建てたいと、地元の官・民が熱望して博多座計画が立案されたと聞いていました。

平成７年　百周年の改装最中の御園座に、博多座設立の参考にしたいと福岡市職員の方が見えた。

名刺には、福岡市市民局文化部劇場計画担当と記されております。

色々な劇場を見てきたが、松竹・東宝・スター芝居他の公演を行なっている御園座がやはり一番参考になると思い訪ねて来たとの事でした。

私は、公務員の方が劇場の立案をされるとは、大変な事になったと思いましたが、少しでも役に立てばと相談にのる事に・・・・・

東西の劇場を訪問して一応話しは聞いていたようですが、独特な演劇界の決め事は、まだまだ理解出来てない様子。

例えば、福岡へ芝居が来れば俳優さんは東京から来て頂き、その他のスタッフは市民参加で出来ないか　？　など、など

私はこの人達に、演劇界と劇場を理解して頂くには・・・・本腰を入れて取り組まないと大変な事になると心を決めました。

福岡市市民局のＳ課長は、それから毎週のように福岡から御園座へ通われることになった。

地方の劇場が、買い興行として公演を受け入れる場合

＊　どれだけの職場と人員が必要なのか。

＊　興行予算の立案は、大変難しいが数字管理の重要性とその費目。

＊　劇場スタッフとして重要な大道具方の研修・受け入れ。

＊　団体販売の時期と個人客販売のタイミング。

今　思い出しても、教える方も覚える方も一生懸命。充実した時間が持てました。

そして、四年後の平成１１年６月　博多座は、立派に開場しました。

開場式典への招待状が届きましたが、飛行機ギライな私は欠席・・・・・

本当に、失礼致しました　　　ゴメンナサイ