第102話
御園座 正月公演は、七年ぶりの里見浩太朗さん。
今回は、テレビ 「水戸黄門」 放送100回を記念した公演です。
1月7日よりTBS系にて放映が始まる新シリーズを前に、お客様にお馴染みの助さん、格さん、疾風のお絹、おけらの新助、それに今回は飛猿を加えた一行が御園座の舞台に登場します。
テレビとは一味違う作品を生み出したいと、里見座長をはじめスタッフが力を合わせ、御園座の舞台を創ってくれました。
ショーは、風間太郎(里見浩太朗)構成・演出。
正月公演に相応しく、口上、日舞、歌謡ツョーと多彩な内容。フィナーレは出演者・お客さんが一緒に「水戸黄門」の主題歌を大合唱。
客席全体に手拍子が広がり、お客様も私も大満足でした。
テレビ「水戸黄門」水戸光圀役は、昭和44年から東野英治郎さん、昭和58年から西村晃さん、平成5年から佐野浅夫さん、平成13年から石坂浩二さん、そして五代目黄門さんを平成14年から里見浩太朗さんが引き継がれた。
いつまでも若々しい、華やかな魅力を持っている里見さんが、七年前に「水戸黄門」を引き受ける時には、さぞ悩まれた事と思います。
ご本人も「やるからには自分なりの黄門を、本物の時代劇水戸黄門を見せるぞ・・・・・」と決意をしての出演。
だが撮影された映像を見て「妙に気負っているし若さが出ている」と自分自身が思ったと話されていた。
里見さん黄門役をお受けになる前に、実は一度だけ水戸黄門に扮していたとの事。
東映太秦撮影所 俳優会館の二階にある里見さんのお部屋を私が訪問した時、その写真を出して見せてくれました。それは東野さん・西村さんとは違う、東映時代劇スターの素敵な黄門様でした。
後日、里見さんは「黄門役がしっくりいくようになったのは、やはり数をこなすようになってから・・・・・」と語られた。
ベテラン里見さんをもってしても・・・・・役をこなす難しさを教えて頂きました。
今回の御園座「水戸黄門」は、舞台俳優 里見浩太朗さんが水戸光圀をしっかりと演じられ、舞台ならではの親子の情が描き出されていました。
1月2日 初日 観劇