第166話

東京・西麻布にある杉良太郎さんの事務所を出てきた美術の竹内史朗先生と私は、ひとまずショーの基本プランを纏め上げれた事に「今日は、成果がありましたね」とニッコリ。

だが、飛行機とは・・・・・・

竹内先生は、私に「沖縄へ、行くんですか?」とおっしゃる。

私は、先生を喫茶店に連れ込み、「行く訳 無いでしょ!」「堪忍して下さい」 御園座の舞台への資材・機材搬入口は驚く程の小ささです。

(先日書いた、陽明門も舞台で組み上げた物。そう、ビンの中に帆船が入っている状態です)

先生に「鉄で作った本物の飛行機を劇場表の伏見通りから入れる事は出来ません」と・・・・・

「小型機なら、翼を取ったら入りませんか」

「先生 小っちゃな飛行機入れても、舞台では 何じゃこれは!ですよ」

「どないします。 今から事務所へ戻って杉さんに訂正しますか?」

「・・・・・・・・・・・・」

「先生 目一杯 大きな飛行機造りましょ。ハリボテで・・・・」

「自衛隊が災害時に物資を運ぶ大きなプロペラが翼に付いたデカイ飛行機ありますよね。 あれでゆきましょ」

先生も話しに乗ってきて「そしたら、飛行機の中から杉さん登場。どうでっか」

「先生 飛行機は前を向いてますよ。横から降りてはカッコわるいでしょ」

「そんなら、前から降ろしましょか」

「飛行機の操縦席が、上から下へ開いて杉良太郎さん登場。どうでっしゃろ」

ダンダン 恐ろしい事になっていきます・・・・・・

つ づ く