第291話
御園座の6月公演は、里見浩太朗さんの御園座(座長出演)二十回記念公演です。
お芝居は子母澤寛原作「父子鷹」より、幕末の英雄・勝海舟(麟太郎)を育てた父親・勝小吉と母親・お信の物語として、杉山義法先生が平成17年の正月公演(明治座)用に脚本とされた「初春・あばれ獅子」
再演となる今回は、演出の金子良次さんが季節・キャスティングを考え補綴され「薫風・あばれ獅子」として上演しております。
「薫 風」とは、 初夏に新緑の間を吹いてくる快い風。
風薫る爽やかな季節を表わす代名詞、東映の映画デビューから今日まで、爽やかなスターで有り続ける里見浩太朗さんにピッタリの言葉です。
物語は正に「里見浩太朗・あばれ獅子」の内容、勝小吉の人物像を数々のエピソードで綴っており、なんと里見座長は幕開きから大詰まで全ての場面に登場する大活躍でした。
共演は、中田喜子さん・江原真二郎さん・水野久美さん・こだま愛さん・三波豊和さん・・・・・と記念公演に相応しく豪華出演者が揃っている。
「里見浩太朗オンステージ」は、お客様が良く知っている名曲と里見さんのヒット曲を並べたワンマンショーに、こだま愛さんが華を添えていた。
里見公演のプロデューサーを8年間もさせて頂いた私が、杉山義法先生(平成16年没)の作品を観れば、先生との真剣な「芝居づくり」が懐かしくよみがえります。
「大石内蔵助」「おさん茂兵衛」・・・・先生のお宅まで打合せに伺いました。
私がプロデューサーなら「あばれ獅子」にどんな要望を先生にお願いしただろうか・・・・・
こんな事ばかり考えています・・・・・やはり変人ですか?