イメージ 1第301話

昨日、御園座の石川さゆり特別公演を観劇してきました。

お芝居は、第122回直木賞受賞作「長崎ぶらぶら節」 

作詞家なかにし礼さんが現地の長崎・網場(あば)にて史実を調べ、小説化するにあたって主人公の芸者・愛八の出生と弟との確執、市井の学者・古賀十二郎との恋を創案して執筆されたといわれる。

なかにし礼さんによって愛八の人生は、起伏のあるドラマに生まれ変わったが、史実に残された古賀十二郎と愛八の「郷土愛からの歌探し」の偉業はじっくりと描かれています。

石川さゆりさん近藤正臣さん主演の舞台は、3年前に東京・大阪にて初演され、今回は博多と名古屋での再演です。

脚本・演出の金子良次さんも限られた上演時間に、原作のドラマを実に上手く纏め上げられた。

石川さゆりさんの愛八は、長崎・丸山芸者五人組に数えられた芸事の才を見事に舞台で見せてくれました。近藤正臣さんの古賀十二郎は、この人を措いて他に無いと思える程のキャスティングです。

久々に奥深いドラマを観せてもらいました。

しかし、これだけのテーマを持ったドラマを、12時開演で休憩なしの1時間40分の芝居に押し込めたため、後半は「芝居の重さ」も気になってしまった。

私なら・・・・・と「芝居屋の血」がうずきますが、これは又、金子良次さんとお会いした時の楽しみに取っておきます。

一つだけ、愛八(あいはち)の呼び名ですが、史実を調べれば愛八は(あげはち)と呼ばれていたとあります。

舞台では語呂も悪く、また姪の方も「あいはち」と呼ばれていたことから愛八(あいはち)で通されたと思いますが、舞台化にあたって「あげはち」との結びつけを考えても良かったのでは?

「愛八は、たいへん義侠心が強い女性で、特に苦労している若い人・子供に対しては身銭を切って援助した。辻占いや花売りにも、お座敷の花代をそのままくれてやることもしばしば・・・・・」とあります。

宵越しの銭を持たない「困った人に、何でもあげてしまう」愛八姉さんを、周りの人達は 「あ げ 八」姉さんと呼ぶこともあった。と考えも膨らみます。

舞台では、旦那との手切金も治療費に使ってほしいという愛八へ、料亭「花月」の女将が「あんたは、お花代もお祝儀も、何でもあげてしまう」「皆が言うてるで、あれでは愛八やのうて、あげるばっかしの あげはち やなぁてな・・・・」

ここまで浮かんで来ると・・・・私の芝居病もかなりの重症ですね。