イメージ 1第328話

昼すぎに突然、杉良太郎さんのマネージャーから「連絡が遅れたのですが、今日は愛知芸術劇場へ来てますから・・・」と電話が入ってきました。

一ヶ月ほど前の9月30日に東京で開催された杉良太郎さん・伍代夏子さんの「記念の宴」にも出席できなかった私に、マネージャーが気を使って下さったのでしょう。

慌てて芸術劇場へ出かけ、杉さんの楽屋を訪ねました。6月の新歌舞伎座公演以来です「いゃー、久しぶり」と笑顔で迎えてくれた杉さんと演劇界のこと、芝居のこと色々話しているとお客様が・・・・・

この歌謡公演の販売元にあたる株式会社アイエスの伊藤相談役でした。伊藤氏はスター芝居の全国巡業公演の先駆けを杉良太郎公演で成し遂げた人。

私も御園座に在籍中は、30代からお世話になっている業界の大先輩です。

相談役も話しに引き込み「芝居づくり」の想い出ばなし。成城の自宅で徹夜を重ねて脚本を書き上げたこと、「特に遠山の金さん~弁天小僧~は4日ほど毎日小田急線の始発が動くまで、頑張ったなぁー」と杉さん。

杉さんも私も40代でした。お互い若かった!

情熱あふれる「芝居づくり」はスタッフから役者へ、そして劇場スタッフの大道具さん照明さんへ広がります。

写真は舞台稽古を中断して、舞台の手直しに参加するスタッフ。

中央の役者は時代吉二郎さん、腕組みして悩んでいるのが私、私の目線の先には演出家の藤瀬俊夫さんと照明プランナーの近藤彰彦さんがいます。

当時の「芝居づくり」の情熱が伝わってくる一枚の写真です。