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先週の金曜日(10日)の午後、御園座に立ち寄りました。会館一階は白い壁に囲われ立入りはできません。新・御園座再建まで少しでも話題を繋ごうと町内の御園通商店街の皆さんが「五百円市」を催していました。

今年初めの開催とあって「餅つき大会」も開催、各商店のテーブルには色々な値打ち物が並んでいます。

劇場正面の軒下にも御園座のテーブルが出されていたが、遠くから見たので何を売っていたのか・・・・・ 分かりませんでした。

しかし、御園座の関係者がfacebookに「御園座の掘り出し物をバザーに出しました」と写真入りで紹介していたのです。 驚きました。

平成11年に発刊した「御園座百年史」は、無造作に段ボール箱に入れられ1000円の表示がしてあります。 他にも演劇図書館刊行の「現代歌舞伎芸談」「名作歌舞伎の舞台鑑賞」などを500円で売り出している。

「御園座百年史」の内容は劇界の貴重な資料、今まで好劇家の要望に応え演劇図書館が26250円で販売していた書籍です。

「掘り出し物バザー」に提供するとは・・・・・・

もっと驚いたのは、もう一つのテーブルには歌舞伎役者の襲名記念品が山積みされて500円の値札が貼り付けてあります。

歌舞伎の世界では名跡を受継ぐ襲名興行を行なう場合、「御贔屓筋」「劇場関係者」に公演の後押しをして頂きたいと御挨拶の「手拭」「扇子」「襲名記念品」を渡している。 そんな役者の思いがこもった品を劇場が余っていたとバザーに出して売ってしまうとは・・・・

何でもインターネットのオークションに出されてしまう時代に、劇界の正論を振りかざす私が間違っているのか考えてしまいます。