カテゴリ: 朝丘 雪路

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第412話

昨夜、名古屋芸術創造センターにて歌舞伎ルネサンス巡業公演・朝丘雪路主演「応挙の幽霊」他が上演されました。

歌舞伎ルネサンスは「高尚で敷居の高い伝統芸能歌舞伎」を、本来あるべき「一般大衆が楽しめる歌舞伎」に仕立て直し、お客に観せたいと2年程前から企画上演されている。

今回は企画第6弾です。
朝丘雪路さんが初めて主演されたのは、昨年2月の第3弾「萬夜一夜先代萩」でした。

朝丘さんは女形の大役「乳母政岡」を気品高く見事に演じあげ大絶賛されました。

お客様の好評に応え、その年の12月には第5弾として朝丘さんを主演に「加賀見山旧錦絵」を企画上演。

そして今年はガラリと趣きを変えて、落語ネタから「応挙の幽霊」です。

朝丘雪路さんの幽霊は、鍛えられた日舞による色気と芸達者な笑いでお客を惹きつけます。

時代物から世話物まで、何を演じても一級品でした。

楽屋をお訪ねすると朝丘さん、ファンからのプレゼント菓子に囲まれている。「一座の皆さんに頂いてもらっているのですが・・・・美味しいものばかりなので、私もツイツイ食べてしまう」とクスッと微笑まれる。

このペースでお菓子の誘惑に負け続ければ、巡業の楽日までにポッチャリとした可愛い朝丘雪路さんの幽霊が見られるかもしれませんね。

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第383話

昨日 誕生日を迎えた私に、女優の朝丘雪路さんから今年も誕生日祝いのカードが届きました。

御園座の「芝居づくり」の職場から離れて8年もの年月が経っているのに、毎年 心のこもった言葉を添えて下さる。

平成14年に私は、子会社の老人ホーム「ミソノピア」の経営を託され御園座を後にしたが、翌年の朝丘雪路特別公演は前年に大好評となった桂三枝さんとの二回目が既に企画されていました。

朝丘事務所の河村さん(辨ちゃん)からは「老人ホームへ行っても朝丘公演だけは参画してもらいたい。ダメなら朝丘から社長に言うから・・・・」と涙が出るような言葉を頂いた。

あれから8年、事あるごとに「篠ちゃんが居てくれたらなぁー」と言われると、半分はお世辞と思っても嬉しい気持ちになっていました。

劇界を取り囲む環境は激変し、多くの劇場が四苦八苦の経営を続けている。

昔の「古き良き時代」に現役を退いた私に、とうとう雪路さんからは「芝居の神様 お元気ですか?」とまで書かれてしまった。

恐れ多くも「芝居の神様」とは・・・・・

「芝居の神様」は劇場にいるはず、年金生活の神様は非力です。

毎日の舞台が楽しくて楽しくて、スタッフも役者も一生懸命。カーテンコールに贈られる客席からの熱い拍手。

朝丘雪路公演には、語りつくせない想い出があります。


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第288話

朝丘雪路事務所の河村辨三郎専務が、御園座の里見浩太朗公演を観劇に見えた。

「朝丘事務所の名古屋営業所・所長の名前を勝手に名乗っている私と、会わない訳にはいけないでしょう」とお昼を食べに御園座近くのレストランに入りました。

河村さん(通称・辨ちゃん)は、劇界でも一・二を争そう「芝居通」のマネージャーです。

長年にわたって朝丘雪路さんの舞台作品の質には、こだわった仕事をされて来た。

私とは三十年以上の長ーい、長ーい付き合いです。

いつ頃からか判りませんが、辨ちゃんから朝丘さんの舞台出演に関して意見を求められるようになっていました。

嬉しいですねぇー

「大好きな雪路さんの舞台に役立つならば・・・」と忌憚の無い意見を言わさして頂いている。

今日も、今年の年末から来春にかけての企画をお聞きしました。

ここには書けませんが、意欲作・話題作への挑戦が並んでいます。

有意義な朝丘事務所・名古屋会議を終えて、里見浩太朗座長の楽屋を訪問。

写真のように真っ白な頭になった私たち二人。迎えてくれた里見座長は髪も黒々と実に若々しい。

座長の年齢は、相当・・・上です。

私は黒く染めれば少しは若返られるが・・・・辨ちゃんは・・・・

失礼しました。

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第276話

勝手に朝丘雪路事務所の名古屋営業所・所長を名乗っている私に、本社の河村辨三郎専務から雑誌が送られてきました。

「邦楽と舞踊」5月号(写真)です。

特集記事は、女優・朝丘雪路さんが、舞踊家・深水美智雪として深水流を創流し、昭和60年に家元となられ本格的に舞踊活動を開始されてからの輝かしい実績を紹介しています。

女優としての感性が日本舞踊にも大いに生かされ、深水会で発表した「ロックによる曽根崎心中」は芸術祭大衆芸能部門優秀賞を受賞している。

又、特集記事には各界の著名人が、深水美智雪こと朝丘雪路さんについて、愛情あふれる寄稿文を寄せられていました。

お名前と文題だけでも紹介しておきます。

演出家・戌井市郎さん 「雪路の貞奴と玉菊、そして」

花柳流四世宗家家元・花柳壽輔さん 「一流の芸」

大和楽家元・大和久満(芳村伊十七)さん 「チャーミングで心のあたたかいお方」

小唄春日会家元・春日とよ栄芝さん 「江戸の匂い-」

冨士元流六代目家元・新内仲三郎さん 「藝のむし」

舞踊家・花柳衛彦さん 「二筋道を大成した人」

浮世絵画家・勝田深水さん 「父の美意識」

その他、手塚文さんが朝丘さんと対談した特集「真っ白な雪路を色鮮やかに染めぬいて-」も組まれております。

舞踊家・深水美智雪こと 朝丘雪路さん でした。

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第246話

1月末から関東各地を巡業した「歌舞伎ルネッサンス公演」が、やっと名古屋に来演。

今日(13日)朝丘雪路さん主演「萬夜一夜先代萩」を名古屋市芸術創造センターにて観劇してきました。

作品は、歌舞伎の名作「伽羅先代萩」より鶴千代御殿の場、そして余り上演されないが「伊達衣裳曲輪好」より老後の政岡の場を取り出して上演し、乳母・政岡(朝丘雪路さん)を主人公とした新しい演目に仕上げています。

御殿の場では、政岡が若君毒殺の窮地を我子の死をもつて切り抜けるまでを描きますが、カタキ役の八汐(林与一さん)との対立を見所に上手にまとめられている。

老後の政岡の場は、寄る年波に病となった局・政岡が、奉公もここまでと藩主となった若君(江藤潤さん)に暇乞いの挨拶に・・・・

すっかり年老いた政岡を朝丘さんが熱演します。

大女優が主演する歌舞伎、朝丘さんには大変な大冒険です。しかも今回は浄瑠璃が入ったデンデン物、セリフは竹本の太夫・三味線とも掛け合います。

歌舞伎言葉に所作事と見事にこなした朝丘雪路さんの出来ばえに、カーテンコールでは客席から大きな拍手が贈られていました。

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