カテゴリ: 他劇場 興行界

ご案内

来週から博物館 明治村にて俳優・松井誠さんがグランド歌舞伎に出演されます。
歌舞伎鑑賞料と明治村入村料セット券、そして格安な小人・シニア割引券も用意されている。紅葉の一日、文化散策にお出掛けになっては如何でしょうか・・・・・  

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イメージ 1第492話

御園座は3月末に閉館し再建への債権者会議を重ねているが、今月から公演が行なわれていない劇場は、都会のシャツター通りとなり寂しいばかりです。

公演が無いせいか? ブログに御園座を取り上げる人も少なくなっている。 いや、今はブログ発信からツイッター発信ヘ切り替わリ、情報もリアルタイムが好まれて閉館中の御園座のニュースはあまり取り上げられないのでしょう。

ツイッターとは、140字以内で書き込むミニブログのような物ですが、タブレットやスマフォの携帯電話が広まると一気に利用閲覧する人が増えています。

短文のツイッターには充分な思いも載せられていないだろうと Yahoo のリアルタイムを検索する事もあまり有りませんでしたが、先日、何気なく御園座についてのツイッートを見ていると感心した意見を見つけました。

発信者は、東京の女子大生 (宝塚・漫画が大好きな女学生)

【ぼやき】なんかさー、ショービジネスなんてオワコンですよ、これから更に盛り上がっていく業界じゃないッス。 って思うのは、例えば出演が決まって脚本詰めていきましょうかって段階で、ゲスト級の人間が「○曜休ませて下さい」みたいなことを平気で事務所や劇場の制作通して言ってくるわけですよ。

【ぼやき】それは理由が色々あるんだけど、要するに出演者同士の擦り合わせをする興業主の調整能力の欠如に極まる。一方で高度に組織化された団体は、そういうトラブルがあまり起きない。出演者を自前で用意する宝塚や四季、超強力な制作スタッフを持つ東宝は、そんなミスしない。

【ぼやき】最大大手みたいなレベルのところは企業努力もしているしスタッフも有能だけど、やや苦戦している所はどうしてもトラブルが起きがちだし、そもそも金が無い。危ないのは特に劇場単体で興業をしている明治座、御園座などなど・・・。もはやこの2つは営業の手腕で客を繋ぎ止めてると言っても過言ではない。

【もちあげるよ】しかし、明治座や御園座の営業レベルは半端ない。全国のあらゆる組合、政治、宗○団体とのコネクションを駆使してとにかく貸切公演を取ってくる。貸切チケットを売りまくる能力に関しては、恐らく明治座は宝塚を凌ぐと思う。それぐらい凄い。でも貸切が取れなくなったら・・・・・。

いゃーーーー愕きです。東京の女子大生が、御園座の団体営業を把握しているとは、感心しました。

それから書き出しに「ショービジネスなんてオワコンですよ」と書かれていたが、「オワコン」が解からず調べてみました。
「終ったコンテンツ」の略。 ブームが過ぎた、ピークが過ぎた物事とあります。 ますます寂しくなりました。

第428話

月日が経つのは早いもの・・・・御園座が運営する老人ホーム「ミソノピア」を退職して4年近くにもなろうとしている。

ミソノピアでは支配人として在籍6年、御園座・制作部の「芝居づくり」から離れて10年近くにもなってしまった。

すっかり御園座の芝居も変わって来ている。いや、御園座だけではなく全国の商業大劇場が苦境に立たされているようです。

新宿コマ劇場が取り壊され、梅田芸術劇場・名鉄ホールは貸し劇場に運営を切り替えました。

歌舞伎座は再建途中ですが、新歌舞伎座は難波から上本町に場所を替え平成22年9月新らたに開場。劇界に新風が吹き込まれると大いに期待された。

しかし、昨年の春に東北地方を襲った未曾有の大災害「東日本大震災」そして「福島原子力発電所からの放射能汚染」は、全ての日本人を始め世界中の人々までもが、各地に乱立している核施設に言い知れぬ不安を抱くようになりました。

日本はこれから何十年・・・・この「負の遺産」を背負い続けるのか?

それに加えて団塊の世代がこれから本格的な退職時期になり、ますます年金財源が乏しくなるでしょう。

そんな厳しい先行き感の中、商業劇場の観劇へ足を運ぶのは余程のファンです。

簡易保険の団体観劇が無くなって行く中、御園座も色々と模索し個人客へターゲットを替え新企画を並べてみたようですが・・・・・名古屋のマーケットで大劇場の長期公演を個人客で埋めるのは難しく、根本的解決策にはなっていない。

10年という年月・・・・・

これほど劇場を取りまく環境が厳しくなるとは・・・・・

第405話

今月は、月初めに中日劇場ロビーにて明治座の北村重役と久々に御会い出来たり、スタッフ・マネージャーとも会えましたが、幕間でもあり落ち着いて話し合う時間はありませんでした。 

 現在の商業演劇に突きつけられた厳しい現実を、どう受け止められているのか? ゆっくり話もお聞きしたかった。

 御園座の株価がドンドンと下がったのは、劇場の評価も落ちていると受け止めなければ・・・・ 演劇界全体が心配になっています。

毎日モヤモヤとした気分でしたが、先日、久しぶりに新歌舞伎座の松岡重役から電話がありました。

 「いゃー篠ちゃん元気。仕事で名古屋駅近くに来ているけど、お茶しない?」と松岡ちゃんの明るい声。 「行く、行く、すぐ行く。10分程待ってて」と自宅から車で飛び出し、二人して喫茶店へ。

 どれだけ話しても、話が尽きない・・・・・。

 「演劇界の低迷を脱するためにも、劇場はモットもっと自分から発信すべき、芝居は楽しい!そんな熱い思いを創り手が出さなければ、客には伝わらない」

 「インターネットでは、地方のテレビ局のホームページを見習うべき、番組案内からアナウンサーのブログなど魅力が溢れている。劇場関係者が、もっと芝居を発信しても良いのでは?」

そんな私達の思いが通じたのか、東京から嬉しいメールが届きました。 私のブログでも何度か話題に取り上げた「芝居づくり」のプロ集団、亀屋東西社のスタッフがブログ「亀ブロのブログ」を始めたとの知らせです。

ここで亀屋ブログのURLを載せると、皆さんがクリックして・・・・


広がれ、広がれ 芝居の輪。  


イメージ 1第404話

難波にて五十年の歴史を刻んだ新歌舞伎座は、先月から上本町の近鉄ビルYUFURAに移転開業し話題を集めている。

新歌舞伎座は昨年(2009)6月 難波での歴史を閉じるのを機に、数年前から「五十年余の歴史」をまとめる社史編纂に取り組んでいました。

編纂の総合的な監修を劇場OBの北浦俊男氏(新歌舞伎座の御隠居)がなされており、私も発刊が楽しみでした。

今日、自宅に届いた社史「新歌舞伎座 五十年の軌跡」には、昭和33年開場当時の新歌舞伎座の紹介から、番附とチラシでたどる50年、そして劇場の歴史である興行年譜(昭和33年11月~平成21年6月)が多くの舞台写真と共に記載されている。

私も御園座に在職中は、毎月のように訪ねていた難波・新歌舞伎座です。外観も舞台も楽屋もロビーも・・・・全てが懐かしい。

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